日記

ものづくりやワークショップなどの様々な活動、
日々思うことなどを綴っています

カテゴリー〈 旅 〉

普段は、銅鍋づくり体験づくり体験で伺ている日本各地。鹿児島へも2度伺っていますが、いつもは道具を積んだ軽バンで巡っています。今回は、マルシェへの出店とゆうことで、飛行機での鹿児島。仲間と共に。

一人での夕食は、品数が限られるますが、仲間との会食は、いろんなお皿を楽しめるわけで。今回の旅の記録として。

この締めのお吸い物。魚の出汁がいっぱいに感じられ、今まで最高のお吸い物でした。

こちらは、散歩がてら鹿児島魚市場食堂の朝食です。
そして、旅は続く。

2月3日土曜、4日日曜。鹿児島県南九州市で毎年開催される川辺二日市に合わせて「風フェスマルシェ」が開催中。
風フェスとは、新潟県阿賀野市で年2回開催されている保養のイベント。この風フェスを地元の人にも伝えたいと、介護施設を経営される「いろ葉」さんが企画してくださいました。

私も、鎚起銅器職人としてブースを出させていただきました。

いろ葉さんは、常識を覆す介護施設で、オーナーの中迎聡子さんは「最強のケアチームをつくる」とゆう本も出版されています。
前年の12月に新潟で中迎聡子のお話をお聞きし、今回初めてこの施設へと伺いました。
いろ葉さんは、救急車や移動販売者、キッチンカーなども持っておられ、自分立ちのできることをできるだけやる、その想像を超える行動に力をいただいています。

今回は、風フェス新潟代表の井上まゆみさんのお話や、日本各地の素晴らしいドクターをお招きしてのお話会もあり、ブース出店をしながらも充実した時間を過ごさせてもらっています。

川辺二日市も、江戸時代から続く230年の歴史があり、1.3キロの商店街に400出店があり、多くの人手が九州の美味しいものを楽しんでおられました。
私も梅ヶ枝餅をひとつ。

2年前に銅鍋づくり体験でお世話になった、tamaki niimeさんも出店。

こちらの風フェスマルシェin鹿児島は、明日まで続きます。
川辺二日市も含め、ご来場を心よりお待ちしております。

今週の15日土曜16日日曜は猪苗代湖畔に伺います。
いつもお世話になっている猪苗代の工務店Rootsさんに新しい施設が完成したとのことで、そのこけら落としイベントとなります。

先日も新しい施設を見学に伺ったのですがサウナがありまして。サウナから猪苗代湖を眺めながらゆっくり過ごすなんて最高だなと感じました。
なんでもすぐに形にしてしまうRoots猪苗代 長谷川 真児社長の行動力とバイタリティー。そして社員のみなさんの実行力には学ぶべきことが多くあります。
そんなRootsさんのイベント「Rootsの森と湖」

新潟からも4組のメンバーが参加いたします。
Ojn Handmade Hut
tree coat
tetote
鎚起銅器大橋保隆

「モノの中から立ち上がってくる自分の記憶」を最近考えています。
手仕事には、そのような感覚があるのではないかと。
私としては、体験会を通して、そのような経験を提供できればと考えて、さまざまなところに体験場を開いております。
そんな場に、この春の心弾む季節に、ご来場を心よりお待ちしております。

今年も、お声がけいただき、銅鍋づくり体験の道具を車に積み込み、西日本各地に伺わせていただくことになりました。
詳細が決まり次第、更新をさせてもらいます。
まずは、今の所決定している関西の案内をさせていただきます。
お申し込みは、各主催者さんへご連絡ください。

4月
26日水曜 滋賀 ヘムスロイド村
https://www.instagram.com/p/CpUppuHLd6m/
29日土曜 奈良
銅鍋作り体験in奈良4/29
30日日曜 堺
世界でたったひとつの銅鍋作り体験 IN 堺市 2023年4月30日(日) 10:30〜16:30

また、九州方面も調整中ですし、空きの日程では、主催をしてくださる方も募集しております。
大きな音が出せる場所。道具搬入のための、車が付けられる場所であれば、伺うことができます。
こちうらも、お気軽のお問い合わせフォームよりご連絡ください。
心よりお待ちしております。

4月
26日水曜 滋賀
27日木曜 空き
28日金曜 空き
29日土曜 奈良
30日日曜 堺
5月
1日月曜 九州調整中
2日火曜 九州調整中
3日水祝 九州調整中
4日木祝 九州調整中
5日金祝 九州調整中
6日土曜 九州調整中
7日日曜 九州調整中
8日月曜 移動日
9日火曜 空き
10日水曜 空き
11日木曜 空き
12日金曜 空き
13日土曜 空き
14日日曜 姫路
15日月曜

この10月までは、1ヶ月にわたる2022年秋の西日本ツアーから、「俗物」出版まで、様々なことがあり、ゆっくりと記事を書くこともできず。私が観てきた風景もなかなかまとめることができませんでした。
なので、意識的にこの春からの旅の振り返りをしてみたいと思います。
まずは、東京の絵描きの仲間 長友心平さんと行った4月の皇居見学から。

江戸城から皇居へ。
500年前のその趣を感じさせる場。この東京の真ん中に在るとゆうことの凄さを感じます。

宮内庁。
いつかまた訪れる気がします。その際には職人としての来訪でありたいと願いながら。

とても気になる塔は、松の塔と呼ばれるとのこと。

テレビなどでよく見る、場所も間近に感じることができるツアーです。

気になるテクスチャもたくさんあります。

長友心平さんとは、2004年の中越地震の際に、現地でのボランティアで知り合いました。私は、まだ独立する前の玉川堂時代。
東京に行く旅に、長友さんのアパートに寄せてもらい、いろんなことを語りながら、励まし合いながら、ここまでお互いにものづくりを続けられていることを、このblogを書きながら感じました。
また、長友さんとは、いつか日本各地へ旅に出て、人生を振り返りながら語り合いたいと思っています。

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おじさん二人の皇居観覧ツアー。
とても良い時間でした。

前回の鉄編に続き、文化といえば、やはり一番最初に思いついた前方後円墳 仁徳天皇陵。この古墳は5世紀につくられたらしいのですが、日本で一番大きいだけではなく、クフ王のピラミッド、始皇帝陵と並ぶ世界三大墳墓。その他、この辺りには、百舌鳥耳原中陵と言われる古墳群があります。

私は、堺市へ来ると必ずこの陵墓へと参拝に伺います。
紅葉も終わりどきでしたが、銀杏の黄色が空の青とのコントラストで、いっぱいに感じられる季節でした。

一旦、ホテルへ帰り、車から自転車に乗り換えて、都市探訪に。
ホテルの近くにあった公園は、ザビエル公園。社会科の教科書でもお馴染みのあのザビエル所縁の公園。トイランペットの練習の音が鳴り響いていました。
このような人物たちをあの当時に受け入れた事も、自由都市と言われた堺の気風を感じます。

この後、前回のblogにupした堺伝統産業会館へ。
是非、そちらの包丁文化もblogにてご覧ください。
施設内には、おちゃめな堺市あるあるも展示されておりました。

少し、小腹も空いたな。
とゆうことで、今回堺市での銅鍋づくり体験を主催してくださった、雑穀専門家の梶川愛さんおすすめの美味しいもの探訪へ。

先ずは、くるみ餅で有名なかん袋さんへ。
なんとも濃厚なたれの中にもっちりお餅が。そして、梶川さんがおすすめしてくれた氷が、その濃厚さと相俟って、甘味好きにはたまらない。
もう1杯食べようかと思いつつ、近くのお蕎麦屋さんへ。

「工場の中にあるので、わかりにくいですが、いい雰囲気なんですよー。」とは、梶川さん。
確かに、このプラントの中にお蕎麦屋さんがあるとは、一見ではわかりません。

蒸し蕎麦のちく満さん。

確かに、店舗に入る前には、蕎麦粉の機械が稼働中。
しかし、お店に入ってみると古き良さを感じられる雰囲気が漂っています。

注文し届いた一式。
卵を割って、出汁をかけてその麺汁に付けて、蒸し立てをいただきます。

初めての食感。福岡でのうどんもそうですが、このふやかし加減でいただく文化が西日本にはあるんですね。
この場所で、この雰囲気でしか味わえないひととき。
蕎麦湯の入れ物も、なんとも味わいのあるアルミ製。
おしゃれな年配さんが、「ビールと先付けと蕎麦ひとつ。」と仰っていて、私も次はそのパターンでゆこうと思った次第です。

まだまだ続く、美味しいもの探訪は、ゲコ亭さんへ。

このお店は、またまた梶川さんおすすめで、前回も堺へきた時に伺いました。
オープンフロアの食堂で、自分の好きなものを取る方式。このお店には米炊き千人がいるとのことで、銀シャリを大オススメしており、お替りも無料でした。
因みに、近くにはテイクアウト専門のゲコ亭さんもありますので、お間違いのないように。
今回は、お弁当をお願いして、ヨットハーバーを望む公園へ。
ゲコ亭さんのお弁当は、てんこ盛りで700円です。

対面には、昨日銅鍋づくり体験をさせてもらった会場の「風ととき」さんもあります。潮風も心地よく、初冬のひだまりも心地よく。

ご飯を食べ終わって、800m程ゆくと、日本最古の木造灯台のひとつ旧堺燈台もあり。
海外貿易港として、戦国時代に栄えた港町の流れから、明治に建てられた東大だとか。堺商人の意気込みとこの小さな灯台が見守ってきた多くの船の流れを、今でもひっそりと立ち続けるこの灯台に感じました。

最後に訪れたのは、茶道の大家 千利休の邸跡。
こには、井戸が残されており、今でもポンプで水を汲み上げていました。
利休といえば、秀吉の怒りを受けて切腹に追い込まれましたが、そのきっかけとなった利休建て替えの大徳寺の門。
その大徳寺の門が、また建て替えの際に下賜されたものを使って据えられた屋根がこちら。大徳寺の門として建てられた際の手斧や細工の跡が残っています。

時の権力者にも、自分の真を貫いた利休。
その心持ちにあやかれるようにと願いつつ、堺の旅も終わり。
自由都市として、力を保持し続けた商人たちの心意気、今でも残るその文化の一旦を感じました。
穏やかな空気に包まれて、大阪へも10分ほどで行ける良い街。
また、来年も訪れてみたいと思います。

堺市といえば、私は最初に仁徳天皇陵などの古墳群を思いつきますが、次には戦国時代には自由都市と言われ、ザビエル、鉄砲伝来、千利休など、外国文化の伝播と商人の街とうゆう印象を持ちます。
そんな堺市で1日時間が空いたので、街の散策に出てみました。
先ずは、燕三条ともご縁を感じる伝統産業会館に。

燕三条でも、包丁や鋏などの産業は盛んですが、他にも様々な調理道具を作っているとゆう印象。今回伺った伝統産業会館には、包丁を中心に展示がされていました。
この堺市の金属産業に大きな変化を与えたのは、鉄砲の伝来とタバコの伝来だったとか。タバコの葉を細かく刻むために作られたのが上記の刃物。私は初めてみた刃物ですが、その当時この刃物がとても切れがよく全国に流通したことで、堺の名も全国に知れたとか。

他にも、地元では見たことのない様々な包丁も沢山展示がされていました。
港町であり、交流の地であり、商人の地であり、繁栄した堺の空気をこの多種多様な包丁たちからも感じます。

刺身包丁、蛸包丁。

鮪切包丁は、長い物で1m50cmも。

鰹切包丁。

鯨切包丁

鰻裂包丁も、その土地によって形状が違います。

桑切包丁。

堺市の伝統産業でもある鍛造製作の技術。そこから生み出される伝統に裏打ちされた形状。燕三条へ戻って、私の住む街で作られる鉄製作の現場もまたひとつ興味深く伺いたいと感じました。

次回は、堺の文化、美味しいもの編へと続きます。

伊勢神宮を参拝した際に、木材と銅とのカスケード利用の共通性を考えました。
先日より、藤原辰史さんの分解の哲学を読んでいて、一緒に旅をしていた影響もあるかと思います。
20年に1回、遷宮で隣に建て替えられる社殿。沢山の建築に関する技術やそれにまつわる技術を次世代に伝えるためにも、大切な儀式。
そして、建て替えの際に今まで使われていた木材は、全国の神社に送られると聞きます。
このように、素材を活かしきる考えが、日本にはありました。

今、私が関わる銅器の世界も、銅はリサイクルし易い材料と言われますが、リサイクルの前に、できるだけカスケード利用できるように考えています。
材料屋さんから買ってきた、四角い材料から丸を切り出します。
その端材を使って、豆皿をつくります
また、製作工程でも切りくずなどがでますが、それはリサイクルに回し、それらは高岡に運ばれて鋳物として器になると聞きます。

以前の日本では、屑屋さんと呼ばれ、不要物として出されたものを、また使えるようにして、生計を立てているみなさんが居られました。そのお陰で、ゴミも減り、循環がゆっくりとした世界が広がっていたのでしょう。

これを機会に、もう一度、他にも有効に使える方法を考え、実践できるようにしたいと考えます。

12月2日水曜より7日月曜まで開催される、東京神宮前 うつわ shizenさんでの三人展に、昨日は在廊させていただきました。
初日とゆうことで、事前予約でお客様がいらっしゃる1日。
1年振りの東京在廊に、お客様の声をお聞きできる機会のありがたさを、改めて感じる時間となりました。

そして、東京二日目。
移動前に上野の国立博物館に寄ってきました。
職人に成り立ては、月に1回はこの場所に通い、良いものを観るとゆう目を養っており、沢山のことを学んだ場所で、東京とゆう情報集積の渦の中に身を浸す大切さを、振り返っても感じる14年目の冬。
今回も、先達の技術や形だけではなく、日本の土地で数万年前から在るものの凄みや、人の祈りの力がつくりだすもの力を感じる時間です。

金工の先達のため息の出る作品達。
鈴木長吉

海野勝岷

加納夏雄

可愛い

能登の旅の記録。
最後の締めくくりは、今回私を輪島に呼んでくださった、のがし研究所の萩のさんです。萩のさんは、昨年の冬に三条ものづくり学校に足を運んでくださり銅鍋づくり体験に参加してくださいました。
そのご縁で、地元輪島での銅鍋づくりに呼んでくださいました。
萩のさんの燕三条の旅は、blogにまとめてくださっているので、こちらをご覧下さい。
のがし研究所だより

会場である、のがし研究所さんは輪島の山の中。自然豊かなところで、美味しい清水も。このような環境で、地域で生まれるものを使い菓子づくりをされているのですね。昔ながらの菓子型も沢山ありました。

のがし研究所だよりにあるように、このような形の能登で切り出された珪藻土の七輪。手仕事で整えられたこの形の良い七輪や、地元でどんぐりから育てられ焼かれた炭を活用して菓子づくりをされています。
最近では、カフェもOPENされたとのこと。
萩野さんからご紹介いただいた、炭職人さんと七輪職人さんのことは、こちらのblogにまとめさせていただきました。
能登の旅 炭焼編
能登の旅 七輪編
のがし研究所さんで拝見した、こちらの七輪2台。これに惚れ込んで、私も3つの七輪を新潟に持って帰りました。

のがし研究所さん、設計が素晴らしかったのですが、全体像を写真に収めておらず、その姿は是非、直接に伺って感じていただけたら幸いです。
輪島でも多くの方が参加してくださいましたが、楽しみなお昼。グリーンカレーと玄米。そして、裏で取れた野菜を使った、地のものをたっぷりと使われて、身心ともに沁み入るご飯。

そして、私としてはメインとも感じるお菓子は、地酒を使った2種。
重陽の節句も近いことから、菊の名の入ったお酒を使い菊があしらわれたお菓子も。このような心遣い。季節を楽しむことを大切にしたいなと思うひととき。
私が持参した銅器も使ってくださり。銅鍋づくり体験の間に、風情ある時間を過ごすことができました。

ご飯をいただいた、一汁三菜の器は、禅僧の方が使われる椀とのこと。使い方も教わり、このようなものづくりの歴史を感じることもできました。

歴史と言えれば、お菓子のお持ち帰りをされる方々が持参された器に、文化のある街を実感しました。このような普段から地元で生まれた手仕事のものを使われていることによって、職人さんの仕事も育まれるのでしょう。
文化は早々に育まれるものではないですが、私も地元でこれからの文化を育める一助として、普段からの使う器から、持ち運びする際の器についても考える機会となりました。
入れ子になるお重。沈金のお重。どちらも素晴らしい風合いを手に伝えてくれます。

今回、輪島から奥能登珠洲市へ伺うことで、ものづくりの自然な連携を感じました。自分がつくっているものだけではなく、それが使われてい環境。食べ物から、燃料から、道具から。その一連の流れが自然で優しいことの大切さを感じる旅となりました。
その一連の流れのひとつの道具として、銅鍋も活用いただけたら幸いに思います。