日記

ものづくりやワークショップなどの様々な活動、
日々思うことなどを綴っています

カテゴリー〈 日記 〉

先般の茜染の翌日は、改装した生活手仕事研究所で、初めてのみそづくりを開催しました。
伝えてくれたのは、同じく大阪市中津商店街の冨貴工房のたかくん。
生活と手仕事が寄り添うような日々を目指している私としては、生業の鎚起銅器と共に、みそ造りのような手仕事を、この場所で続けてゆくことも大切な事と考えます。
その第一歩を、敬愛なるたかくんを迎えて開催できることを、とても嬉しく思っています。

先ずは、下ごしらえ。
前夜に大豆を浸水し、一晩つけて、2.2倍程になった大豆を、今回は工房の薪ストーブで。
ガスコンロでと思っていましたが、どうせなら薪でと思える選択肢を持てていることも、災害のさいなどには大切なこと。

みそづくりも、午前中は座学から。
みそづくりの行為自体も大切ですが、なぜ、この時間を過ごすのか?とゆうことを、捉えながらの手仕事が大切。

戦国時代のみそのことや、みその語源など。
みその噌の字は、かまびすしいとゆう意味の当て字とか。発酵物でであるみその中には、たくさんの微生物が共生し合っています。

昼食を挟んで、本格的なみそ造り。
今回は、佐賀の無農薬で栽培された大豆と、平戸で炊かれた海塩で仕込みました。
タライで、長岡で育てられた麹を揉みほぐし、塩を混ぜます。
薪ストーブで茹でた大豆は、甘みが出ると感じます。と共に、保温性がある為に、豆を潰す時は、火傷に注意。

大豆がよく潰れたら、麹塩を混ぜ込み、煮汁を入れながら、硬さを調整します。
程よくなったら、1キロずつに丸めて出来上がり。
それぞれが欲しいキロ数を持ち帰り、樽に仕込まれます。

体験してみないと、大変そうだと思うこともありますが、このように体験してみると、とても手軽で気楽な手仕事であり、熟成された手前みそは、とっても美味しさを届けてくれます。
これも微生物の恩恵。

これからの季節、昼間に薪ストーブの上で大豆を茹で、夕方から仲間と集いみそを仕込み、ご飯を食べたり、お酒を飲んだり。そんな想像を広げつつ。
次回も、近々、開催したいと思います。

先日、改装でお世話になった、新潟市松浜の建築事務所 アトリエnicoさんの事務所兼cafeを会場に、茜染めの体験会を開催させてもらいました。
伝えてくれたのは、大阪市中津商店街で、茜染めやみそ造りの手仕事をしながら、各地にWSを開催している冨貴工房のたかくんこと、冨田貴史さん。
私も、普段から彼の染めた茜染めの風呂敷や下着、アイマスクなどを愛用しており、古来からある茜の効用の実感をしています。
そんな茜についての座学からの始まり。

楽しさに包まれながら、茜の歴史や染めを通じてのコミュニティなどについても、話は深まってゆきます。座学をしながらも、下屋では茜を煮出しつつ。

今回は、茜染めの為に養生がしてありますが、普段は木の温もりに包まれる、素敵なcafeでもあるnicoさん。
普段は、ベーグルやスープのランチなども。
今回は、優しい味わいの豚汁をつくってくださいました。

昼食を挟んで、本格的な染めの始まり。
まずは、布を水に馴染ませることから。

じっくりと何度も何度も、媒染とすすぎと染めを繰り返し徐々に茜色に染まってゆきます。

今回は、3回の工程を繰り返しましたが、たかくんが作品とするときには、8回、9回、10回と、納得ゆくまで染め重ねるとのこと。
一気に赤くするのではなく、徐々に染めてゆくことで、色落ちのし難い、色あせし難い染物になってゆくとのこと。
今回は、冨田家の照晃くんのファーストシューズも染められました。
みんなとっても、鮮やかな良い色。

1日の体験を通して感じたことを、集った皆さんとシェアして、終了。
子供達も一緒に過ごす良き時間です。
このように手仕事を通して、集える場があること、手仕事をしながら、いろんな話が深まること、とても良き時間です。
また、次回は、4月ごろにお招きする予定です。
ご関心のある方は、是非。
会場を貸してくださった、nicoさん、ありがとうございました。

10月3日木曜より始まりました
燕三条工場の祭典に合わせ、改装後の生活手仕事研究でも、イベントを開催しております。
まず第1弾は、縁側づくり。
「ここに縁側があったら良くないですか?」とゆう、アトリエnico 羽ヶ崎さんからご提案をいただき、「そうですね!」とゆうことで、10月4日に公開DIYとして、縁側をつくりました。
その製作工程を、お伝えさせてもらいます。

事前に届いた材料。
今回は、檜を使った縁側。
檜は、油分が多く、このような雨が当たる場所にも向いているとのこと。

先ずは、土台部分になる部分。
窓いっぱいに縁側が出るように、家本体に木材を打ちつけます。
この家は、窓が大きいことも特徴のひとつです。

左側の四角い木材が基礎となる部分。
今まであったブロックの上に置いてみたら、水平もぴったりで、スムーズ。
これまでの改装で培った羽ヶ崎さんとの息もぴったりで、どんどんと作業は進んで行きます。

基礎に合わせて、等間隔に上物を打ち付ける基礎づくり。
小学生の時に使った式算も、こんな時に役立ちます。

基礎ができたら、あとは只管に、縁台の打ちつけ。

雨も降り出しましたが、台風が来る前にと打ち込みを続け、結果二時間で終えることができました。

こんな素敵な縁側で、この秋はサンマを焼き、日本酒と共に、想像力を養いたいと思います。
本日5日土曜より、明日6日日曜まで、この工房改装DIYをご一緒してくれた羽ヶ崎章さんが、工房に11時より17時まで居られますので、ご関心ある方は、是非、工房にお越しください。
心よりお待ちしております。

燕三条 工場の祭典に合わせ
本日より7日月曜まで開催される
産地の祭典2019に合わせ
三条ものづくり学校 100号室にて
鎚起銅器職人大橋保隆の手仕事 と antique VerMeer Old English Spoonsが開催されます。

主催してくださるのは
いつもお世話になっている。
Bar Book Box store 豊島淳子さん。

いつもは
イベントの際でBar出店などでご協力いただいていましたが
今回は、アンティークスプーンと鎚起銅器の企画で
100号室前の空間を設えてくださっています。

豊島さんの経験の中で
感性に触れたものとして鎚起銅器を選んでいただけたことを
とても嬉しく思いますし
100年、200年前のイギリスの職人がつくった
アンティークスプーンと
どんな手触り肌触りがあるのか。
私もとても楽しみな展示です。

今回の企画に向け
作成されたパンフレット。
豊島さんとご挨拶と共に。
3名の言葉を大切にする方々が
文章を寄せてくださっています。
何度、噛み締めても
発見がある文章達。

手触りを通して
邂逅する職人の姿勢。
是非、足を運んでいただけたら幸いです。