日記

ものづくりやワークショップなどの様々な活動、
日々思うことなどを綴っています

カテゴリー〈 旅 〉

昨日は、早めに体験会も終わり、台湾の街を散策。
ブラブラと歩いていると、河があるようなので、淡水河を見に川辺へ。
港は、整備がされており、カフェなどの飲食店が数件。
雨も上がっていて、今回の体験会の無事を祝いつつ、台湾ビールを1杯。

台湾の街中には、小さい飲食店が散見し、小腹が空いたところで、麺を。
日本では、麺の上に具が乗っていますが、こちらの面は、ちゃんぽんのようにいろんな具材が、食べれば食べるほど出てきます。
いろんな具材も、ひとつひとつが美味しさを醸し出しています。

そして、お馴染みになった、新光三越で、肉まんを買い、ホテルへ。

明日は、いよいよ日本へ。
帰国を控え、のびのびと一日観光へ。
故宮博物院にも、再度行ってみたいと思いながら、今日は、昨日見た淡水の河が、どこに繋がっているのかを知りたくて、地下鉄に乗り、港へ。
しっかりと、ホテルの朝食をいただき、今日も始まります。

河口の淡水の街は、地下鉄で40分ほど。
乗り換えなしの1本で、終着の駅が淡水。

この日は、大雨から一転。爽快な空。
南国の暑さをしっかりと、港町で味わえました。

この街に、キリスト教を布教した、宣教師の像などもありつつ。
淡水は、観光地となっていますが、一本入ると、市場的な街が広がっており、活気がありました。

私は、賑やかな場所から、小型フェリーで脱出。
15分ほどで、港の最先端まで、ゆけました。

この旅、一番の美しさを感じた、この雲。
こんな美しい雲のうえには、何かあるかもしれないと、古代の人々の想像も理解できます。

港町の最先端で、出会った鮮魚のお店が秀逸でした。
イケスで食材を選び、調理の仕方を選び、その場で調理をしてくれる。
ハマグリやエビ。それらのぷりぷり感と味の深さは格別です。
台北市内を眺めつつ。

ゆっくりして、帰ろうと思っていたら、遠くにあった黒い雲が、もう目の前に。
とてつもないスコールに叩かれつつ、淡水の駅へ。
「時も場も 全てを流し 淡水の雨」
これも南国のいっときの楽しみ、と思いつつ。

いつもの、新光三越で肉まんを買い、土砂降り続く道を、ホテルへ。

南国らしい、最後の夜。
ゆっくりと眠り。
明日はいよいよ、帰国の途に。

今回のホテルは、洗濯機なども揃い、とても過ごしやすく、ビュッフェも毎日、違ったメニューが並び、1週間もいると、チェックアウトはなんとも、心残りのするものです。

松山空港へ到着当初。
初めての土地で、初めての習慣に、どんな世界が広がっているのだろうと、いろんな気持ちが綯い交ぜでしたが、1週間を過ごし、様々な人と出会い、その土地の美味しいご飯をいただき、歴史に触れ。
共通するもの、異なるもの、それらを超えて解り合えるもの、を感じる旅となりました。
とっても身近に感じる台湾。
また、すぐに訪れられる気がしながら、雨の松山空港から東京へ。

雨の大地も、雲を抜ければ青空。
自然の美しさと、人間のつくりだす美しさ。
また、帰ったら、励もうと思いつつ。
この旅で、ご縁のあったみなさん、心よりありがとうございました。
そして、今後とも、よろしくお願いいたします。
大橋保隆 拝

いよいよ
6月22日土曜〜24日月曜の三日間にわたり
海外で初めての銅鍋づくり体験会と盃づくり体験会のの開催となりました。
いつものように、ホテルのビュッフェでしっかりと朝食をいただき
行天宮近くの会場とのことで、関羽が祀られる行天宮へ。
朝から多くの方が参拝されておりました。

時食商行さんの一角に設えていただいた、いつものような銅鍋づくり会場。
大きな切り株を用意していただいたお陰様です。

鎚起銅器のような基本的な技術も、大陸から伝わったとのことえすが、日本で独自に成長していき、今に脈々と残る技術をこのように、お伝えできることを嬉しく思います。
そして、普段から銅板に触れていられる参加者さんもおり、とてもお上手でした。

珈琲 錦小路さんのシフォンケーキと、自家製の梅ジュースでほっと一息つき。

1日目の銅鍋と盃。
無事に、完成となりました。
どの国でも、一枚から銅板を叩き形にする、その達成感と喜びは同じなのだと感じます。
コミュニケーションとしての、ものづくりの素晴らしさ。

体験会終了後に、お茶で有名な永楽街に。
人通りの多い場所にも関わらず、緑に囲まれたお店。
一枚板の大きなテーブルで、ゆったりと。

初体験の台湾茶。
日本人の定員さんが、丁寧に淹れ方を教えてくださり。
とても勉強になりました。
そして、この一揃えを銅器でも作ってみたいと。
現地に触れる。
使い方を知ることで、発想も広がってゆきます。
香りを楽しみ、色を楽しみ、味を楽しみ5煎ほど。
精進お好み焼きや、お菓子と共に。

ゆっくりと一息した後には、時食商行店主のご夫妻、一緒に展示をしているガラス作家の伊藤夫妻と台北夜の街へ。
小籠包で有名なお店で、楽しいひと時を過ごさせてもらいました。

食の街 台北で、美味しいエネルギーも補給し、二日目へ続く。

鎚起銅器の会社に入り、下仕事から始め、手が慣れて来たら最初に製作にかかわらせてもらえるのが、茶筒でした。
茶筒のパーツは、天板と底版、ぐるりと巻いた板と、中合と蓋の5つを組み合わせて製作されます。
ぐるりと巻いた板は、平らな板のうちに叩き鎚目を付けた後に、切断機で上下に分け、三本ロールで巻き込んで、鋲で止めます。

このぐるりと巻き込んだ板の上下を上手に合わせるのが職人の感覚。
形が完成し、仕上げた後にひとつひとつ、中合と擦り合わせします。
この動画のように、縦線に添わせ、ふわりと沈み込み、最後まで押し込んで持っても蓋が外れない。

このように、板を巻き込んだものにも、鎚起銅器の技術は注ぎ込まれています。

先月、5月24日金曜から26日日曜まで
群馬県前橋市 AVANTI様にて開催させていただきました
長友心平さん、佐藤玲奈さんとの三人展。
前編に引き続き、後編をお伝えします。

カンバスなどにの手書き作品と共に、長友心平さん、佐藤麗奈さんのポストーカドの販売などもあり、会場いっぱいに柔らかい色が広がりました。

土曜、日曜に行われた、似顔絵教室。
ご自身のお好きな写真から、ご自身の手で絵に仕上げる、丁寧な長友さんの指導は、普段からの絵画教室の賜物。

こちらは、写真を見ながら長友さんが描いた作品。
絵から飛び出してくるように感じる位、似ていると喜んでいただきました。

そして、私も、ご来場のみなさまとじっくりと、鎚起銅器のことについて、お話させていただきました。
一枚の銅板から出来上がる器のこと、日々の暮らしでの銅器のこと。
今回は、父の口打ち出しも展示させてもらい、幅広いお話ができたと感じます。

AVANTIさんでは、喫茶もされており、今回はoneday cafeとして、coffee利さんとのコラボレーションで、料理家の春美さんのお菓子が提供されました。
普段のAVANTIさんのカフェでは、紅茶と共に春美さんのお菓子を楽しんでいただくことができますので、是非、この美味しさを体験していただけたら嬉しく思います。

久しぶりの二人での、それぞれの持ち味が集いました。
そして、初めて三人展として開催させていただきました。

暮らしの中で、いのちが育まれ、次に繋がってゆく。
その中で見えてくるものを、またどこかで一緒に表現できればと思います。
今回、多くのお客様に喜んでいただけた笑顔を糧に。
会場を、お貸しいただいたAVANTIさん。
ご来場のみなさん。
関わってくださったみなさん。
心よりありがとうございました。
また次回、成長した姿でお会いできるよう、精進いたします。

AVANTI
11時から19時30分
水曜定休(カフェは水曜、木曜定休)
群馬県前橋市千代田町 3-6-15 前橋駅徒歩17分
Tel: 027-233-1656

phot by Chiho Inoue

先月、5月24日金曜から26日日曜まで
群馬県前橋市 AVANTI様にて開催させていただきました
長友心平さん、佐藤玲奈さんとの三人展。
たくさんの方々にご来場いただき、ありがとうございました。
長友心平さんとは、2004年の中越地震以来のものづくり仲間。昨年は、世界遺産である、岩手県の毛越寺での展示会なども開催された絵描き。
また、TOYOTAのカレンダーや、百貨店のポスターなど各方面で活躍されているイラストレーターの佐藤玲奈さんも、共演してくださりの「いのちある暮らし」三人展となりました。

今昨年、長友さんが毛越寺での展示会の際にお手伝いをさせてもらい、長友さんの仏画に感動し、今回は、その仏画に合うような器をつくれないかと考え形にしてみました。
AVANTIさんの4階の左側の部屋には、長友さん、佐藤さんの明るい絵を、光いっぱいに取り込んで。右側の落ち着いた部屋には、私の作品や、長友さんとの仏画の部屋を。

土曜の夜には、いつも新潟のイベント企画などでお世話になっている
BarBooBox junさんにご協力いただき、交流会も開催させていただきました。
前橋は、萩原朔太郎の生地でもあり、文学にも造詣の深いjunさんからは、萩原朔太郎から2編、宮沢賢治から1編、長田弘から1編、その詩のイメージからカクテルをつくっていただきました。

junさんのカクテルと共に、La cucina AVANTIの山下春美さんのお料理。
私も、前橋に寄せていただく度に、春美さんの料理をいただき、エネルギー補給
させていただいております。

交流会の最後には、サービス精神旺盛な長友さんの即興似顔絵のプレゼントで、楽しい時間は締めとなり。
日曜日の後半へと続きます。

phot by Chiho Inoue

先日、4月29日月曜の夜に開催された
いつもお世話になっているヒメミズキ様でのお食事会に参加させていただきました。

今回は、大分県在住の角田淳さんの白色系の器を使い
長岡市出身の料理家 坂田阿希子さんのお料理をいただくとゆう
とても贅沢なひととき。

私も作家さんに出会う機会は多くあるのですが
角田さんのように、実際に使えるものをたくさん持っている作家さんは
なかなかおらず。
ご自身の器を実感してもらう機会を提供できる方は
生活に密着した製作をされていると感じます。

遅れての参加で、玉ねぎの甘い甘いスープは撮りきれず。
角田さんのスプーンは、スープ皿に滑り落ちず
そんな気配りが素晴らしい作家さんです。

四角いお皿にたっぷりのお野菜。

グリーンピースのコロッケ。
こちらは、ヒメミズキ店主 小笹さんが普段お宅で使ってくれている
銅鍋で、揚げていただきました。
坂田さんからつくりり方などをお聞きしながら。
ホクホクアツアツを、新体験のウドのピュレと一緒に。

そして、あさりとセリのピラフ。
浸透圧のお話。
お米が最初に吸うものの大切さ。
などなど、こちらも坂田さんのお話に、とても勉強になりながら
その美味しさを実感。

角田さんの器は、お料理を乗せる想像力を駆り立ててくれます。
それを実感させてくれる、坂田さんのお料理。
このような企画をしてくれる、ヒメミズキさんも、生活の中での器使いを
楽しんでられるのだろうなと、改めて感じるひと時となりました。

私も、コロッケの器とご飯の器とカップを
日々の器として、手元に招き入れました。
是非、触れて実感していただけたら嬉しく思います。


角田さんの個展は、8日まで
角田淳個展
-薫風の候-
4/28(日)-5/6(月)
11:00から18:00
新潟市中央区古町通2番町528

ヒメミズキさんFBページより

先ほど、upさせてもらった
金沢美術工芸大学卒業展に引き続き。
自分なりに金沢で考えたことを。

この街には、西田幾多郎さん、鈴木大拙さんとゆう
二人の哲学者を同時代に生み出した土壌があり
それに連動するのかどうか
工藝としての歴史も、その土壌として長年培われています。

そんな土壌で
ものづくりについて考えてみました。
私たちの世代には、もうものが溢れていて
金属の世界においても古道具よりも技術的に高いものは
なかなか生み出す現代ではないように思います。
そんなものに溢れた世界でも
私たちは何故ものをつくるのか?
その問いかけを持ちつつ、ものづくりに励めるかどうか?は
ひとつの矜持としてあるなと思うのです。

つくることが当たり前ではない世の中で
器を生み出したい欲求にかられる私。
そして、先の問いは自分の足元すら掬いかねない
危険な問いでもあるなと。

そして
工藝と言われるものと工業と言われるものの違い。
どちらも否定されるものではない中で
私は、工藝は空海、工業は最澄であると考えます。
どちらも自分を鍛えつつ、どちらの方向に進むかで見方は違ってきますが
私たち自身が、その流れに乗っていて、どちらに進むにも矜持を持ち続けることができるのか、とゆうこと。
自分の作りたいものとお客様に求められるものの、リズムをどうとるのか。
私は、私のリズムを守りつつ製作を続けたいと思います。
また、 より多くの方のリズム要請に応えるものづくりもあるでしょう。

柳宗悦が、晩年「南無阿弥陀仏」を執筆したように
彼の批評家としての精神は、より多くの方に届ける方向に進んだのでしょう。
果たして、ものを実際につくる私たちが、現代どちらに向かうのか。

それも日本の歴史。
そこに育まれた私。

これらかの歴史が、楽しみでもある要因のひとつ。
私のつくった器が、100年後、200年後もアンティークとして
誰かに使ってもらいたいとゆう願いを持ちながら製作しています。
そんな願いを共有できる方々との出会いもさせていただくことができました。

この金沢の旅のご縁をいただいた仲間
BarBookBox junさんの心からの感謝の念を持ちつつ
また、この経験に応えられるように、新潟で励みたいと思います。

BarBookBox
火曜〜土曜
18時30分から21時30分
詳細は、こちらをご覧ください。
https://www.facebook.com/bbb.barbookbox/

先日、新潟市の観光名所のひとつピア万代に店舗を構える
Deli&restaurant piatto giorniさんのイベント
夜ジョルニの鍋コースに参加させていただきました。

1日1組限定の鍋コースは
地元の食材をふんだんに使ったあたか鍋。
先ずは、前菜のデリの三点盛りから
新潟県で醸造される胎内ワインと共に。

こちらの銅鍋は、先年ジョルニさんで企画してもらった
銅鍋づくり体験の際に生まれた鍋で
ご自身でつくられた鍋で、ふるまわれる料理は
なんて素敵なんだろうと感じる次第です。

その鍋にたくさん並べられた
豊栄の宮尾農園さんの平飼い鶏のつくねは優しい味わい。
出汁も効いてます。
そして、新潟の地元野菜を投入。
初体験の松山揚げが、口の中でとろけて、衝撃的な食感でした。

締めには、新潟県田上町のふなくぼ農園さんの米麺。
この日、ご一緒した船久保さん。
スーパーマーケットから転職し、就農されて志の高い方で
とても優しく農業を営まれています。

パクチーや、オリーブオイル、黒胡椒など
いろんな味わいに挑戦でき、締めも楽しいひとときとなりました。

今回の鍋コースで、銅鍋の火のまわる速さや、温度の復帰の早さ。
素材の旨味を引き出してくれることを実感することで
今年も各地に伺い、てづくり銅鍋を広めるためのエネルギーをいただきました。

3月から、東京を皮切りに、福岡、広島、愛知、岐阜、山梨、兵庫と
各地に伺わせていただきます。
そんなご報告も、このblogでupしてゆきますので、チェックしていただけたら幸いです。

ジョルニさん、この度は素敵な企画
心も身体もあったまりご馳走様でした。

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鎚起銅器では
一枚の銅板から叩き上げる際には
大きめの金鎚を使い。
整形の段階に入ると
段階的に小さい金鎚で表面を均す作業に入ってゆきます。

その均し鎚(仕上げ用金鎚)のお手入れを
先日、行いました。

まずは、紙やすりで
ある程度、今までついた小さな傷などを取り除きます。

その後、砥石を使い
だんだんと、細かいもので研ぎあげゆきます

この砥石は、鏨とゆう彫金で使う鉄の棒を
研ぎ上げるときにも使います。

そして、工房にある唯3つの機械のひとつ
バフで磨き上げて完成となります。

自分の顔が映るくらいに、ピカピカに磨き上げます。
このピカピカで、器を叩くことによって反転し
銅器も輝きを出すわけです。

器を叩くことによって反転する
と考えると
自分自身も磨き上げなくては
と思う今日この頃です。