日記

ものづくりやワークショップなどの様々な活動、
日々思うことなどを綴っています

湯沸づくり その1

2020.04.26

今回は、木工作家の三谷龍二さんからデザインをいただき、台湾茶やコーヒーなどにお使い良いような湯沸のご依頼をいただきました。
寸法をいただいての製作は、またひとつ気の入りが違うものです。
納得ゆくものになるまでの道程。
長くなりますが、2回に分けて、ご一緒いただけたら幸いです。

先ずは、いただいたデザインを前に、細部の確認から始まります。
お使いいただく状況や、気になる点など、いただいたデザインと私の経験を擦り合わせさせていただき、形をつめてゆきます。

そして徐に始まる、いつもの一枚の板から。
湯沸本体部の形を作り始めます。
銅は叩くと硬くなり、バーナーで火にかけると柔らかくなるとゆう性質があります。この焼き鈍しの作業と、叩く作業の繰り返し。

そして、今回重要なのは、ゲージを切ること。
外側の形をみるためのものと、内側の形をみるためのものを二つ。
現段階では、この内側のゲージが重要となります。
時々、合わせて膨らみを確認します。

ここで、上方を部分を縮める工程を動画で。
口の大きさを縮めることでできてくるシワ、これを重ねないように叩くことで、口の大きさは縮まってゆきます。
金属とゆうと固いイメージですが、この辺りは、粘土と同じような素質で形は変わります。

重要なのは、首の立ち上がりの位置と長さ。
首を決めることで、本体の形はいくらでも調整ができます。

ここでも重要になってくるのは、外側のゲージ。このゲージに合わせて形を見てゆき、デザイン画と目視のバランスをみつつ、外側に錫を焼き付けて銀色にし、最後の仕上げの叩きをします。
これで、本体は完成となります。

次回の小道具づくりへと続きます。