日記

ものづくりやワークショップなどの様々な活動、
日々思うことなどを綴っています

先日、新潟市の観光名所のひとつピア万代に店舗を構える
Deli&restaurant piatto giorniさんのイベント
夜ジョルニの鍋コースに参加させていただきました。

1日1組限定の鍋コースは
地元の食材をふんだんに使ったあたか鍋。
先ずは、前菜のデリの三点盛りから
新潟県で醸造される胎内ワインと共に。

こちらの銅鍋は、先年ジョルニさんで企画してもらった
銅鍋づくり体験の際に生まれた鍋で
ご自身でつくられた鍋で、ふるまわれる料理は
なんて素敵なんだろうと感じる次第です。

その鍋にたくさん並べられた
豊栄の宮尾農園さんの平飼い鶏のつくねは優しい味わい。
出汁も効いてます。
そして、新潟の地元野菜を投入。
初体験の松山揚げが、口の中でとろけて、衝撃的な食感でした。

締めには、新潟県田上町のふなくぼ農園さんの米麺。
この日、ご一緒した船久保さん。
スーパーマーケットから転職し、就農されて志の高い方で
とても優しく農業を営まれています。

パクチーや、オリーブオイル、黒胡椒など
いろんな味わいに挑戦でき、締めも楽しいひとときとなりました。

今回の鍋コースで、銅鍋の火のまわる速さや、温度の復帰の早さ。
素材の旨味を引き出してくれることを実感することで
今年も各地に伺い、てづくり銅鍋を広めるためのエネルギーをいただきました。

3月から、東京を皮切りに、福岡、広島、愛知、岐阜、山梨、兵庫と
各地に伺わせていただきます。
そんなご報告も、このblogでupしてゆきますので、チェックしていただけたら幸いです。

ジョルニさん、この度は素敵な企画
心も身体もあったまりご馳走様でした。

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2月2日土曜、3日日曜と
新潟市にあるDekky401さんにて
盃づくりの体験会を開催させていただきました。

日本酒に欠かせない盃。
ご自身の手から生まれた器で、日々の晩酌を楽しんでいただけたらと
時々、呼んでいただく機会がございます。
銅鍋ほど、大きな音がでるわけでもなく、スペーズも2畳ほどもあればできる体験会として、ご好評をいただいております。

また、同時開催として
今回、この企画にお声がけいただいた
地酒の都屋さんが、酒401の陣として出店もされ、地酒の試飲も好評に。

私の器を使っての試飲もあり
鎚起銅器を身近に感じていただく、ありがたい機会となりました。

地酒の都屋様では、実店舗に於いても試飲などあり
地酒の良さを伝えてくださっております。
blogも美味しい新潟情報を伝えてくださっておりますので
是非、ご覧ください。
また、私の製作した鎚起銅器も販売いていただいております。
新潟にお越しの際には、センスの素晴らしい店舗に
足をはこんでいただけたら幸いです。

地酒の都屋
新潟市親松2−3
025-285-0761
https://www.niigata-miyakoya.jp/


2017年は、職人として20年、独立して10年の節目の年として
7月に新潟県秋葉区 三方舎様の個展に始り
8月 福島県猪苗代 Roots shop様
9月 群馬県前橋市AVANTI様
10月 新潟県燕市 ツバメコーヒー様でと
4会場で個展を開催させていただきました。

その旅の想い出を振り返りながら
写真と共に。

2017年は
銅鍋づくり体験西日本ツアーとして、11月23日木曜から12月3日まで
倉敷に始り、岡山、大三島、尾道、笠岡、博多、奈良と巡らせていただきました。

西日本での銅鍋づくり体験は、初めての出張。
各会場、西日本の暖かな気候で
あたたかな皆様にお招き頂き
多くの銅鍋を生み出す事が出来ました

岡山での銅鍋づくり風景。

瀬戸大橋を渡り、四国へ渡り
香川県、愛媛県と
またご縁を繋いでいただきました

尾道では、気持ちの良い公園で、紅葉に囲まれながら
芝生の上での製作になりました。

福岡会場では、二日間に渡り開催。
主催のミヤムの恋するcooking 宮村様には
一日目に作った銅鍋で
二日目の美味しいカレーランチを作っていただきました。
スパイスを炒める際には、熱の火加減の調整に直ぐ反応してくれる銅鍋が良いとの乾燥を頂きました。

しまなみ海道から、フェリーに乗り今治へ。
この旅では、瀬戸内海の島々も渡り歩き渡らせていただき
この地方の風景をいっぱいに感じる事ができました。

九州、山陽から一路関西へ。
奈良会場では、茶畑の横の広場が会場に。
参加者さんのその後の様子は
こちらのFacebookページに。
鎚起銅器てづくり銅鍋愛好会

みなさんの活用いただいている模様がご覧頂けます。
各会場、反響をいただき、また今年も寄せていただく機会ができそうです。
その際、ご縁のあるみなさん、また一枚の銅板から生み出される銅鍋の感触を
一緒に味わっていただけたら幸いです。

今年も春から、東京、愛知、岐阜、山梨、広島、福岡と
お声がけいただいております。
各地でお会いできるみなさん、心よりお待ちしております。

鎚起銅器では
一枚の銅板から叩き上げる際には
大きめの金鎚を使い。
整形の段階に入ると
段階的に小さい金鎚で表面を均す作業に入ってゆきます。

その均し鎚(仕上げ用金鎚)のお手入れを
先日、行いました。

まずは、紙やすりで
ある程度、今までついた小さな傷などを取り除きます。

その後、砥石を使い
だんだんと、細かいもので研ぎあげゆきます

この砥石は、鏨とゆう彫金で使う鉄の棒を
研ぎ上げるときにも使います。

そして、工房にある唯3つの機械のひとつ
バフで磨き上げて完成となります。

自分の顔が映るくらいに、ピカピカに磨き上げます。
このピカピカで、器を叩くことによって反転し
銅器も輝きを出すわけです。

器を叩くことによって反転する
と考えると
自分自身も磨き上げなくては
と思う今日この頃です。

今年の1月半ばより
鎚起銅器職人志願の26歳男子を、弟子として引き受けることになりました。
年齢で言えば、職人としては遅い始まりかもしれませんが
そこをカバーするのは、熱意と絶えず繰り返し繰り返すこと。
技術の練磨は、頭を使い、身体を活かすことで
いくらでも差は埋められると思います。

きっと、鎚起銅器は誰でも習得できる技術と思います。
ただ、そこに行き着くまで練磨できるか、辞めてしまうか
その環境をつくれるか次第なのだろうと思います。
まだまだ、始まったばかり。
これからの成長を、より多くの方に支えていただけたら幸いです。

職人としての修行の始まり
今は、材料を切ったり、鑢(やすり)がけをしたりと
下仕事を覚える段階。
この仕事を増やすことで、腕も上がると思い企画をしました。

豆皿1000本ノック。
豆皿は、材料を切り出す。

銅板に錫を塗る。

錫を焼き付ける。

そして、私が成形後、形を整えるために鑢をかける。
そんな下仕事があります。
まだまだ、金鎚を持つには、時間がかかると思いますが
金鎚が持てるまで、彼にはこの下仕事が糧となります。

この「鎚起銅器職人を育てる豆皿」を
是非、多くの方に手にしていただけたら幸いです。
つきましては、2月4日月曜日より、この豆皿を販売いたします。

お名前、ご住所、お申し込み枚数をご記入の上、お申し込みください。
豆皿の形は多様ですが、形はこちらで選ばさせていただきけたらと思います。https://tsuiki-oohashi.com/contact/

これからの燕三条の技術を支える職人
応援のほど、心よりお待ちしております。

【銅鍋づくり体験】
 鎚起銅器銅鍋づくり体験 in三条 3/17(日)

3月
10日日曜 春の銅鍋作り・残1席 
      ハーブランドシーズン様にて開催
23日土曜 銅鍋づくり 東京
24日日曜 銅鍋づくり 東京

4月
13日土曜 銅鍋づくり
      https://www.facebook.com/events/392338974875930/
20日土曜 叩いて叩いて銅板手作り鍋の会 in山梨

5月
11日土曜、12日日曜 福岡
18日土曜〜21日火曜 広島

3月
 20日水曜 てづくり銅鍋料理教室
  https://www.facebook.com/events/787455071621274/
  21日水曜祝日 Rawカレー教室
https://www.facebook.com/events/2265647307041580/
21日木曜祝日 Rawスイーツ教室
https://www.facebook.com/events/282550862438200/


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【常設展示】
ヒメミズキ
(新潟県新潟市中央区中央区古町通2番町528)
 カップ、片口、盃、ミルクパン、スプーン、豆皿等

ツバメコーヒー
(新潟県燕市吉田2760−1)
 ニュートラルカップ、スタッキングカップ、盆

Bar Book Box
(新潟県中央区西堀通3−802−3)
 とりちろり、カップ、豆皿

地酒の都屋
(新潟県新潟市中央区親松2−3)
 デザイナー石川経治さんとの競作 盃、ぐい呑

福島県
家づくりと暮らしの学校 Roots 猪苗代
(福島県耶麻郡猪苗代町清水前2748−1)
 カップ、片口、盃、ミルクパン、スプーン、豆皿等

群馬県
Avanti
(群馬県前橋市千代田町3丁目6−15)
 オーダーメイドピッチャー、オリジナル皿、豆皿

出張に出た時の楽しみのひとつに
古道具屋さん巡りがあります。
普段は行けないようなお店。
その土地土地独特の雰囲気があり
その中で資料としての銅の器を探すことが
とてもわくわくする時間。

こちらは、京都のアンティークショップで見つけた銅器。
下には注ぎ口が付いており、上の器で何かをあたためるものでしょうか。

こちらも、同じお店で見つけた「引き出し」。
取っ手の部分も、角の金具もとてもいい仕事をされていると感じます。このような仕事も、京都の歴史を感じるものです。


こちらは、松本市の古道具屋さんで見つけた「燗銅壷」。
いつか
このような燗銅壷も作っていたいと思わせてくれる一品です

古き良きものに触れることで
目が養われ
普段の製作の励みになります。
今年も各地の古道具屋さん巡り
楽しみたいと思います。

鎚起銅器の技術が詰まった湯沸。
2回目は、胴体のお水を注ぐ部分の縁巻き。
湯沸製作では、取り回ししやすいように0.8ミリとゆう材料を使います。
その分、縁の強度が落ちますので、
縁巻きをすることにより、強度を増すことができます。

先ずは、胴体部分を完成させ、縁巻きをしたい部分に線を引きます

木槌を使い徐々に曲げてゆきます。

先ずは、まっすぐ90度に。

当て金と、金鎚を使い、ぐるりと巻き込みます。
あとは、ヤスリで整えて完成となります。
シンプルなだけに、失敗すれば、全てが駄目になる作業になります。
手をかければ良いとゆうわけではなく
さらりと一気に形にする、職人の腕の見せ所でもあります。

鎚起銅器の技術が詰まっている
と言われる湯沸。
それは、本体とは別に様々な小道具と言われる
口や鉉、耳や蓋など
様々なパーツを組み合わせることによります。

その中でも、職人の個性が一番出ると言われるのが
この口作りです。
その口を見れば、どの職人がつくったのかが分かる
と言われ
友人が古道具屋で見つけてきた湯沸が
父のつくったものだと判断できたのも
その口の形でした。
そんな口作りを、今回はお伝えいたします。

先ずは、板にゲージで型取り
切り出すところから始まります。

そして、小さな当て金と木槌を使い
巻き込こみます。

背中をぴったりと合わせ
銀ロウとバーナーを使い溶接します。

再度、小さな当て金と木槌、金鎚を使い成形します。
この際には、当て金を10本ほど
木槌を1本、金鎚を5本ほど使います。

この後に、口の中に錫を引き
ヤスリで整えたら、湯沸の胴体にはめ込んで
湯沸の一部となります。

片口製作

2019.01.18

鎚起銅器などを含む、金属酒器の特徴は材料の薄さ。
特に片口と言われる注器では、口が付いている為に
その特徴がとても感じていただけ、水切れがとても良い器になります。
片口の打ち出しは、このような工程で進みます

先ずは
形をほぼつくり終えたところで口の目安を鉛筆で書き出します

その後、5種類の当て金、4種類の金鎚、3種類の木槌を使い、前方に打ち出してゆきます。

木槌で整え、金鎚で凸凹を均し、固める。

その後、全体を金鎚でならし、バランスを整えて、形は完成となります。
この際の、口の形には、それぞれの職人の特徴やセンスがでます。
いろんな形の、片口があります

また、取っ手を付けた、ちろり。
熱の伝導率の良い銅の特徴により、全体的熱が伝わり
お酒の温度を平均的に温めます

こちらの動画は片口の水切れの良さを確認する作業。
このように、ひとつひとつ水切れを確認しながら、片口製作は進みます。


銅器は、色艶などが成長する器として、その佇まいがありますが
このように機能面でも生活の中で活躍してくれる器と思います。
新潟市鍛冶小路にある、Bar Book Boxさんのご協力で
各種イベントで、銅器を体験していただける機会を増やしております。
是非、ちろり体験を実感していただけたら幸いです。