日記

ものづくりやワークショップなどの様々な活動、
日々思うことなどを綴っています

湯沸の口づくり

2019.01.18

鎚起銅器の技術が詰まっている
と言われる湯沸。
それは、本体とは別に様々な小道具と言われる
口や鉉、耳や蓋など
様々なパーツを組み合わせることによります。

その中でも、職人の個性が一番出ると言われるのが
この口作りです。
その口を見れば、どの職人がつくったのかが分かる
と言われ
友人が古道具屋で見つけてきた湯沸が
父のつくったものだと判断できたのも
その口の形でした。
そんな口作りを、今回はお伝えいたします。

先ずは、板にゲージで型取り
切り出すところから始まります。

そして、小さな当て金と木槌を使い
巻き込こみます。

背中をぴったりと合わせ
銀ロウとバーナーを使い溶接します。

再度、小さな当て金と木槌、金鎚を使い成形します。
この際には、当て金を10本ほど
木槌を1本、金鎚を5本ほど使います。

この後に、口の中に錫を引き
ヤスリで整えたら、湯沸の胴体にはめ込んで
湯沸の一部となります。