日記

ものづくりやワークショップなどの様々な活動、
日々思うことなどを綴っています

この度、石川県輪島で菓子を通して、風土を発信されているのがし研究所さんにお声がけいただき、銅鍋づくり体験を開催させていただきます。
この冬に三条に足を運んでいただき銅鍋づくりを体験したくださり、そして、ご自身の生活の中に寄り添うように銅鍋を活かしていただき、このようにお声がけいただけることを、心より嬉しく思います。
9月7日月曜日の11時より、輪島のがし研究所さんにて。
銅鍋つくりworkshop

この冬の鎚起銅器体験や燕三条のこと。その後のあんこづくりのことなどを実感できる文章でお伝えしてくださっております。
https://www.chilchinbito-hiroba.jp/column/notonogashi/?p=173
是非、こちらの文章もご覧いただけたら、今回お呼びいただいた物語が感じられることと思います。

北陸で初めての銅鍋づくり体験。この機会にご参加いただけたら幸いに思います。
心よりお待ちしております。

この4日よりSOLID FURNITURE STOREとしてリニューアルされる、香川県高松市のミゾブチ家具様にお声がけいただき、9月4日金曜より13日日曜まで開催される、三人展にお声がけいただきました。
ミゾブチ家具様とは、2年前にも美術家の藏本秀彦さん、陶芸家の上野剛児さんとの三人展に寄せていただきました。今回も同じ皆さんとの展示、この2年間でそれぞれの変化を感じていただけるのではないかと思います。

私も、会期中9月4日金曜、5日土曜、6日日曜と在店させていただきます。
初秋の香川に、新潟のものづくりの風を運べるように、鋭意製作を進めておりますので、ご来店いただけたら幸いに思います。

この4日よりリニューアルされるタイミングで、お声がけいただいたこと、心より嬉しく思います。
新しくなったミゾブチ家具様にて、心よりお待ちしております。

「Meet in Sanuki」
日程 9月4日金曜から9月13日日曜 定休日水曜
会場 ミゾブチ家具(香川県高松市香川町朝の1306-5)
時間 10時から19時
お問い合わせ 087-879-7111

YouTube

2020.08.15

日々の製作の模様をYouTubeページにupしております。
本当にマニアックで、ただ只管に叩き縮めている動画が中心に。
言葉では説明できにくい、銅板の展延性。金属ですので、叩くことで大きさは伸びます。と共に、口の大きさを縮めることで、高さがでてきます。
こちらの動画は、その際たるもの。

また、同じ金属である錫は融点が200度程。その錫を銅板に塗ったり。
と、様々な動画をupしております。
本当にお時間のあるときにでも、ご覧いただけたら幸いです。

こちらの動画は、7年前の三方舎様初個展の際に、社主の今井正人さんが記念としてつくっていただいた動画です。動画製作は、新潟市ツムジグラフィカ 高橋トオルさん。
今だに展示会などで流させていただき、何十回と見直しておりますが、変わらぬ製法で今も作り続けております。
燕には、200年前から続く、世界各国では4000年以上前から伝わるこの技術。是非、身近に触れていただけたら幸いに思います。

9月、銀座松屋様にて開催される、三谷龍二さんの企画展に、私の湯沸も参加させていただきます。

この湯沸は、三谷さんからデザイン画をいただき、相談を重ね形になった思い深いもの。真鍮の取っ手や、点滴できるような口の形状など、今までの積み重ねた経験を形にすることができました。
コーヒーやお茶を淹れる際のお供として。実際に手に取っていただくことで、実感していただける部分も多いかと思います。

詳しくは、三谷龍二さんのお店 長野県松本市10cmさんのHPをご覧ください。
以下、告知文より。
ご縁があることを、心よりお待ちしております。

9月2日(水)→ 29日(火)
銀座松屋7F デザインコレクション
銀座目利き百貨街 喫茶の愉しみ」 家にいる時間が増えたことで、仕事場にはないゆっくりとした時間の流れを、暮らしのなかに再発見した人も多いのではないでしょうか。
ご飯を食べ、庭の草刈りをし、ゆったりとお茶の時間を楽しむ。外では人との距離を取ることを強いられますが、せめて家庭では「親密」を取り戻したい。
今回は喫茶の時間に相応しい道具を選んでみました。

篆刻講座

2020.07.13

年に数回開催される、新潟絵屋さん企画の書家 華雪さんによる篆刻講座。
華雪さんの講座は、歴史を追いながらその時代時代の文字を彫るとゆう流れで、座学を丁寧にお話ししてもらってからの実践で、頭と手を通して、文字を捉えることができます。
今回は、漢の時代。
劉邦から始まる、長い漢の歴史の中で、画一化されゆく様々なこと。文字もその例外ではなく。地域性が影を潜め、流通するなかで私にも馴染みが出てくる形となってきているようです。
身分証明として篆刻を持ち歩く、またそれを奪うこともあった、なんて話は興味深いものです。

文字の配列も自由さから、四角の中で均等に配置されます。文字の太さも均等に。
均等だけに、彫る作業も難しくなってきます。

印を押してみながら、徐々に形を整えてゆく過程で、刃物と馴染むとともに、素材の質感を感じることの大切さを、改めて感じます。
経験不足な私は、なかなかこの素材の全貌が見えてきませんが、今回も4文字を彫り込み、大切な篆刻がまたひとつ加わりました。
手紙を書いて印を押す際の楽しみ。その一手間に感じる心地よさ。
何々レスと言われる世の中で、この篆刻が生活の中にあると安心します。
仕事とは違う集中時間でリフレッシュ。
次回を楽しみに、また鎚起銅器に励むとします。

今回の砂丘館さんは、旧日本銀行新潟支店後。
大きな畳敷きの広間から庭を眺めつつ、心地よい風が吹いていました。

フライパン

カップ

コーヒーメジャー

真鍮スプーン

カップ

真鍮スプーン

イイハシナオタカ

イイハシナオタカ

イイハシナオタカ

イイハシナオタカ

ピッチャー

Roots猪苗代

2020.06.20

私の製作している鎚起銅器を応援してくださっている、福島県猪苗代町の工務店Roots様が拠点を移動し、廃校になった学校を利用し店舗を新しくされるとゆうことで、伺ってきました。

場所は、猪苗代湖畔49号線から少し入ったところにある小学校。
中には、Rootsさんの提案する暮らしを実感できるお店が1F、2Fと並んでいます。
1階には、地元燕三条を代表するsnowpeakさんのショップやカフェ。
2階には、絨毯をはじめとする暮らしの中で育める道具たちの販売もされています。私の鎚起銅器もオーダーメイドをしていただけるような展示をしていただく予定となっております。

世の中の情勢により、スモールオープンとして、この6月26日金曜日から、一般の方にもご覧いただけるとのこと。
ご注意いただく店などもありますが、是非、お近くに来られた際にはお立ち寄りいただけ、実感していただけたら幸いです。

このように、公の場を地元の工務店さんが活用し、素敵な空間を築いてゆく取り組みは、とても大切なことと感じます。
暮らしの学校として、過去から現在、そしてこれからどう住まいと付き合ってゆきたいのかを考えるひととき。
私も協力させていただくことで、人生の中で大切にすること感じていただけたら幸いに思います。

また、OPEN後の模様もupさせていただきたいと思いますし、これからここでのイベントも開催予定ですので、その際もご覧いただけたら幸いです。

前回、募集をしたのが2019年8月30日。
その際には、お手伝いの方もいいかな、と思っていたのですが、やっぱり違うな、と思い返し改めての職人募集。
以下、前回のものを踏まえつつ、書き直してみましたので、ご縁のある方がおられましたら。
一緒に生命を育む仕事をしてもらえたらと思います。

この5年程で大きく変ってことと言えば、お陰様でご注文を多くいただけるようになりました。このよう個人で職人を続けてゆけるとゆうことは、多くのご縁に恵まれてとても有り難いことだと、心から感じています。
また、仕事が多くなったことに伴い、線を引く、銅板を切る、鑢をかけるなど、下仕事が多くなりました。
下仕事が多くなったとゆうことは、これから鎚起銅器に触れ始める人にも仕事を依頼し収入の見込みができるとゆうこと。と共に、銅板に触れる経験を上げる好機が増えるとゆうことでもあります。
線を書いたり、鑢(やすり)を使ったり、錫をひいたり、この辺りの下仕事は、1ヶ月〜2ヶ月もすれば、できる仕事と思います。

そこで、職人になりたい人と募集をしたいと思います。
職人は、一緒に器を生み出す生命を預けるだけに、私の身内のように私の持てる技術や道具なども、できる限り提供してゆきたいと思っています。と共に、日々厳しい仕事をすることになります。
また、道具を大切にできるようになれば、鍵を預けて私が居ない時も、工房を管理してもらうこともあるでしょう。
そのあたりの感覚は掃除の仕方などから覚えられるものと思って居ます。

鎚起銅器とは、文字通り、一枚の銅板を金鎚で叩き起こし、器にする仕事。
職人修行には、時間もかかりますし、下仕事より先の仕事では、私が5分で出来ることに、2日も3日もかかってもできないこともあるでしょう。
そのひとつひとつの習得を、素直に丁寧にしてゆくことが大切と思います。

今の私の仕事の基本時間は5時30分過ぎに起床、身支度や掃除を済ませて、6時から事務仕事、8時00分頃に音を出せる様になったら製作に入る。12時頃に30分から1時間30分、その時の体調に合わせて昼休みをとって、19時30分頃まで製作。まま休憩有り。
仕事が混んでいるときは、際限なく仕事をするときもあります。徹夜のときもあったりしますし。打ち合わせのある時には、17時30分頃に仕事をやめて、身支度を整えて、夜の街に出る事も。
バーナーを多用したり、粉を使う仕事もあるため、エアコンが無いので、夏は暑く、冬は寒い工房環境です。

そんな、職人募集を、改めて始めたいと思います。
1、道具を大切にできる人
2、掃除を丁寧にしてくれる人
3、年齢25歳までの男子
4、鎚起銅器で、生計を立てたいと思っている人
5、大橋のうざったい迄の身近さを許容できる人。

以下、私のことなどを書き綴りました。
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私が鎚起銅器に出会ったのは、44年程前。父親が、燕市の老舗 玉川堂の工場長をしていて、家にも銅器が沢山あったように、おぼろげながらの記憶の中にもあります。そして、私も同じ職人として、22年目。10年玉川堂で修行し、12年前に独立をさせてもらいました。私の目指す銅器は、「想像力を育むうつわ」。なので、全てを手作業で成形してきます。金属が伸びながら縮む、一枚の板から、湯沸など器ができる様は、私自身、今でも不思議な感覚を持ちづけています。そして、その成形に対する自由度が高いのが、鎚起銅器の特徴でもあると思いますし、私も自由でありたいから独立した様に思います。
独立当初は、前職からの下請けをいただき、300万円程の年収で推移していました。数年して、下請けの仕事もなくなり、独自の営業を始めた頃には、150万円とゆう年収での推移。ちゃんと仕事として生活をできるようになったのは、5年ほど前、三方舎さんでの初個展をきっかけに、仕事が増え始めました。
3年前は、350万円、2年前は、400万円、前年は500万円と、収入も増やすことができています。
そこにゆくには、前職からの修行の下支えとがあったからこそ。
新しく修行を始める人には、その下支えの部分の補強をしてゆきたいと、強く願っています。
続けられれば、鎚起銅器の中でも手打ちの職人として、数少ない存在になれるかもしれません。
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他、普段の仕事の様子は、こちらのyoutubeをご覧いただけたら、映像としてご覧いただけます。
ご関心、ご興味ある方は、まずはお会いしてお話できたらと思っております。
職人は覚悟を持てる方、心よりお待ちしております。

2020年6月14日
大橋保隆 拝

小1文集

2020.06.11

2004年の中越沖地震の際に長岡市の震災ボランティアで出会った、東京の絵描き 長友心平さんが私の小学校一年生の時の文集を書き起こししてくださり、最近突然に送っていただきました。
なんとも稚拙で、文字量を増やすために書いていた文章と感じますが、父のことを書いています。
特に、今の仕事がやりたかったわけでも、どうしてもこの仕事ではなければならなかったわけでもなく。
この仕事しかなかっただけ、なのだろうと思う今日。
長友さんへの感謝を込め、ここに書き留めておきたいと思います。

「お父さんの仕事」
ぼくのお父さんは、つばめ市の玉川堂とゆう所につとめています。
その所で作っている物は、ついきどうきとかちゃたくとかです。
ぼくのお父さんが、作っている時は、コツコツコツコツ音がします。
はたく所をまちがえると、それをなおさなければいけません。
でもなおすのには、時かんがかかります。だからしんけんにやってます。
とんかちをとりにいくときも、どれがいいかしんけんです。
みんなの作っているのを見にいっているときは、わらう時もあります。
でも、お父さんは。 「ちゃんとやっているか。」 といいます。
するとみんなは、 「ちゃんとやっています。」 といいます。
でもそれは、トントンゆっている時はあまり、聞こえません。
お昼ごはんの時は、みんながくるので、トントンとゆう音はあまりありません
。だからみんなはゆっくり食べます。
またはじめる時はみんなが作っているのをみます。
だけど、見ない人もいます。
おとうさんは、作りおわると、こしをたたきながら作ったのをまんぞくそうに見ながら、 「やっとできたな。」 といいます。
まちがえなかったからです。
ぼくも、こうゆうゆっくりこつこつやるしごとをやりたいです。