奥能登の旅 炭焼き編
今回は、四国は高松ミゾブチ家具さんでの搬入と在店から、能登は輪島ののがし研究所さんに呼んでいただき、銅鍋づくり体験会の旅。
新潟から、四国、能登と駆け回ってほっと一息。
そんな旅の模様を書き留めておきたいと思います。
先ずは、直近の出会いからお伝えしたいと思います。
輪島での銅鍋づくり体験会を終え、骨休みに奥能登の宿へ向かう途中。のがし研究所の萩のさんにご紹介いただいた、炭焼き職人 大野さんと珪藻土の七輪を作っておられる舟場さんの工場にお邪魔したました。
大野さんが作られているお茶用の炭は、菊炭と言われるもので、美しく炎を見せてくれる炭とのこと。
カルチャーショック、とはこのことでしょう。
炭はいくつかのものを組み合わせて、空気の流れをつくって着火させるもの。と思っていましたが、1つでも着火させ火を保つ七輪と共に、この菊炭を卓上で使えるように提案してくださっています。
火を愛でながら、お茶やコーヒーなどを楽しむ豊かな時間。
想像をしただけで、とても心が踊り出すものがありました。
珠洲市の山の中で、炭焼きをされている現場の写真は撮り忘れてしまいましたが、そこで日々炭焼きをされている大野さんの姿と、このように身近に炭を使う提案をされている姿に、骨休みのエネルギーをいただきました。
鎚起銅器が以前多く使われていたのは熱伝導率が良い故に、炭火などの火力の小さいものでも、脇が早かったから。
この卓上のセットでも、銅器を組み合わせて、何か豊かな時間の添え物になる器はつくれないかと考えています。
私なら、やはり熱燗をつけて、呑みながら肴をあぶりながら、炎を愛でる。
といったところでしょうか。
帰ってからの試作が楽しみです。
最近は、お茶の世界でも炭を使うことが少なくなったようですが、この火の魅力は身近におきたいものです。
次回は、大野さんの炭を活かす土台の珪藻土の七輪を作っておられる、舟場さんのところに寄せていただいた時間を書き留めたいと思います。