三方舎さん看板製作
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新潟市秋葉区の三方舎さんよりご依頼いただき、ギャラリーの看板製作をさせていただきました。
今回は、その製作工程をお伝えいたします。
先ずは、打ち合わせし大きさを決め原稿をいただきます。
今回の看板はパソコンデータでいただきましたが、特に決まった書式があるわけではなく、紙媒体に手書きでいただいても対応することは可能です。
三方舎さんからいただいた原稿を反転し、柔らかくした銅板にロゴを写します。この度の看板は40センチ×50センチ。
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銅の看板づくりや表札は、先ず裏側から文字を打ち出し、その後、表側から表面を整える工程。この黒い物体は松脂といい、油と砥の粉と煤が混ざったもので、熱すると柔らかくなり冷えると硬くなる性質があり、コンロで何度も温めながら、徐々に文字を打ち込んでゆくとゆう作業が続きます。
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こちらの鏨とゆう道具も、鉄の棒を加工し50本以上の種類を使い分けます。
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おたふくと言われるハンマーも数十グラムの重さの違いで、削ったり穴を開けたりと自ら製作したもの。
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裏面完成。
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表面に付いた松脂を綺麗に落としてから、地模様を叩き入れ、今度は表側から整えるように文字の表面を鏨で整える。
1センチほど折り込み立体にし、四隅を錫で固めたら形は完成。仕上げに入ります。
形が完成した看板を綺麗に磨き込んだら、硫化カリウムをお湯に溶かしたものに漬け込み真っ黒にし。
文字部分を磨き出し。
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緑青硫酸銅の混合液で1分から2分煮混むことで玉虫色に発色します。
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こちらで看板が完成。今回は、外壁に設置されるとのことなので、段々と緑青が吹き、徐々に緑色が濃くなってゆくかと思います。度々訪れられる場所だけに、三方舎さんでどんな風に育てゆくのか、ご覧いただけたら幸いです。