日記

ものづくりやワークショップなどの様々な活動、
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職人募集+お手伝い募集について

2019.08.30

前回、募集をしたのが平成30年の5月15日 卯月新月。
それから、1年と3ヶ月いろんな経験を積み、葉月新月の本日に改めて、職人とお手伝いさん募集について書いておきたいと思います。

この1年と3ヶ月の間に大きく変ってことと言えば、お陰様でご注文を多くいただけるようになりました。このように個人で職人を続けてゆけることは、多くのご縁に恵まれて、とても有り難いことだと、心から感じています。
また、仕事が多くなったことに伴い、線を引く、銅板を切る、鑢をかけるなど、下仕事が多くなりました。
下仕事が多くなったとゆうことは、これから鎚起銅器に触れ始める人にも収入の見込みができるとゆうこと。と共に、経験を上げる好機が増えるとゆうことでもあります。
この辺りの下仕事は、1ヶ月〜2ヶ月もすれば、できる仕事と思います。

そこで、職人になりたい人と、お手伝いをしてくれる人の募集をしたいと思います。
上記の下仕事は、職人になりたい人(以後、職人)と、お手伝いをしてくれる人(以後、お手伝いさん)共有部分。
では、職人と、お手伝いさんの違いは何か?と言いますと、職人は身内、お手伝いさんは外部からの応援となります。
職人は、 身内だけに、私の持てる技術や道具なども、できる限り提供してゆきたいと思っています。と共に、厳しい仕事をすることになります。また、道具を大切にできるようになれば、鍵を預けて私が居ない時も、工房を管理してもらうこともあるでしょう。
お手伝いさんは、私が工房にいる時に、前期の下仕事や、事務作業、掃除などを一緒にしてもらえたらと思っています。

鎚起銅器とは、文字通り、一枚の銅板を金鎚で叩き起こし、器にする仕事。
職人修行には、時間もかかりますし、下仕事より先の仕事では、私が5分で出来ることに、2日も3日もかかってもできないこともあるでしょう。
そのひとつひとつの習得を、素直に丁寧にしてゆくことが大切と思います。

今の私の仕事の基本時間は5時過ぎに起床、身支度や掃除を済ませて、6時から事務仕事、8時00分頃に音を出せる様になったら製作に入る。12時頃に30分から1時間30分、その時の体調に合わせて昼休みをとって、19時30分頃まで製作。まま休憩有り。
仕事が混んでいるときは、際限なく仕事をするときもあります。徹夜のときもあったりしますし。打ち合わせのある時には、17時30分頃に仕事をやめて、身支度を整えて、夜の街に出る事も。
バーナーを多用したり、粉を使う仕事もあるため、エアコンが無いので、夏は暑く、冬は寒い工房環境です。

そんな、職人とお手伝いさんの募集を、改めて始めたいと思います。
お手伝いさんは
1、道具を大切にできる人
2、掃除を丁寧にしてくれる人
職人は、上記と共に
3、年齢25歳までの男子
4、鎚起銅器で、生計を立てたいと思っている人
5、大橋のうざったい迄の身近さを許容できる人。

以下、私のことなどを書き綴りました。
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私が鎚起銅器に出会ったのは、44年程前。父親が、燕市の老舗 玉川堂の工場長をしていて、家にも銅器が沢山あったように、おぼろげながらの記憶の中にもあります。そして、私も同じ職人として、22年目。10年玉川堂で修行し、12年前に独立をさせてもらいました。私の目指す銅器は、「想像力を育むうつわ」。なので、全てを手作業で成形してきます。金属が伸びながら縮む、一枚の板から、湯沸など器ができる様は、私自身、今でも不思議な感覚を持ちづけています。そして、その成形に対する自由度が高いのが、鎚起銅器の特徴でもあると思いますし、私も自由でありたいから独立した様に思います。
独立当初は、前職からの下請けをいただき、300万円程の年収で推移していました。数年して、下請けの仕事もなくなり、独自の営業を始めた頃には、150万円とゆう年収での推移。ちゃんと仕事として生活をできるようになったのは、5年ほど前、三方舎さんでの初個展をきっかけに、仕事が増え始めました。
3年前は、350万円、2年前は、400万円、前年は500万円と、収入も増やすことができています。
そこにゆくには、前職からの修行の下支えとがあったからこそ。
新しく修行を始める人には、その下支えの部分の補強をしてゆきたいと、強く願っています。
続けられれば、鎚起銅器の中でも手打ちの職人として、数少ない存在になれるかもしれません。
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他、普段の仕事の様子は、こちらのyoutubeをご覧いただけたら、映像としてご覧いただけます。
ご関心、ご興味ある方は、まずはお会いして、お話できたらと思っております。
職人は覚悟を持てる方、お手伝いは大橋を助けてくれる方。
心よりお待ちしております

令和元年八月三十日 葉月新月
大橋保隆 拝