2019年の大きな工房改装を行い、その後も徐々に改装を続けています。
今回は、「ものを活かすチーム」とゆう名前をつけて、アトリエnicoの羽ヶ崎章さん設計、Ojn Handmade Hut ワダヨシヒトさん製作の木の窓枠の取り付け模様をお伝えします。
この工房兼自宅は、祖父母が昭和43年に建てたもので、私よりも7年先輩の建物。今回、木の窓枠を設えるのは、生活手仕事研究所と名付け、銅器を実際に使っていただいたり、ギャラリースペースとしても活用している部屋となります。
この部屋には大きなアルミサッシの窓がありますが、アルミは熱伝導率やよいので、部屋のあったかさを外に放出してしまい、冬はとても寒い部屋でした。
その問題を解決するために、アルミサッシの窓の内側に木枠をひとつ取り付けます。木は断熱の役割を果たし、部屋の中のあったかさを保ってくれます。
この大きな窓も、熱効率が良くなく。冬は寒く、夏は暑い原因となります。木枠をつけることで、二重サッシになり、その部分でも熱効率が良くなることが期待されます。
まずは、ワダさんの工房で製作された木枠を組み立てて、窓枠をつくる工程から。
2019年の工房改装の際につくった、縁側が役に立ちます。
これで、サッシを動かすための溝が設られました。
既にさまざまな制限がある部屋の中で、この木枠が入るかどうかが、勝負どころ。流石のワダさんの腕前で、ぴったりと納まりました。
こちらは木窓です。
変形している家に合わせて、スペーサーを噛ませながら調整を。あちらを立てたらこちらが立たず、全てが程よく調和されるように上下左右を微調整。
調整が終わったら、木枠の溝に滑りやすくなるよう、今回は目にも優しい竹素材を選んでくれました。
今回の木枠は、この中間にある小窓が重要なポイント。以前のアルミサッシの鍵を開け閉めするためには、この小窓が必要なのです。ここのポイントも羽ヶ崎さんの設計アイディア。そして、可愛く仕上げてくれるワダさんのセンスの賜物です。
また、この小窓は内側の鍵をしておけば、夏などに外窓を開けて、空気の入れ替えをしながら外出することも可能になりました。
これで、完成。
アルミサッシの外窓と木の内窓の関係性で、さまざまなシーンに対応できます。春の日を浴びる縁側感がとても素敵で、木の温もりが体感温度以上にあったかさを感じさせてくれます。そして、木の香りも気持ちいい。
これからのシーズンは、陽だまりの中でお昼寝。夏には縁側で枝豆にビール。秋には七輪を出して秋刀魚を焼いたりと活用できそうです。
まだまだ続く、工房改装。
次はどんなアイディアを形にできるか。想像が膨らみます。
2019年の工房改装は、こちらをご覧ください。
自分の手が入ることで、愛着が湧く空間になり、仕組みを理解しているお陰でお直しも自分でで切るようになります。
プロにお願いするところ、自分でDIYできるところ。その線引きをこれからも一緒に考えられればと思います。
2019工房改装
Part1
https://tsuiki-oohashi.com/2019/08/07/3167/
Part2
https://tsuiki-oohashi.com/2019/08/09/3189/
Part3
https://tsuiki-oohashi.com/2019/08/10/3215/
Part4
https://tsuiki-oohashi.com/2019/08/29/3512/
Part5
https://tsuiki-oohashi.com/2019/09/15/3546/
Part6
https://tsuiki-oohashi.com/2019/09/16/3564/
Part 7
https://tsuiki-oohashi.com/2019/10/05/3628/