湯沸の弦製作
湯沸の弦は、強度を持たせるため、また熱さを逃すために、中空構造になっています。
その製作も、ゲージを使ってのまた切り出しから。
鉄の棒と溝を使い、ある程度のきっかけをつくり、あとは木槌で丸め、形をつくってゆきます。
繋ぎ目を銀ロウで溶接し、錫を溶かして流し込みます。錫を流し込むことで、安定した成形ができるようになります。
上がり盤とゆう欅の盤にちょうど良い穴が空いており、その穴を使いながら丸みをとる。
あとは、本体と擦り合わせをし、穴を開けたら取り付け可能。
この本体の接合部とのバネの聞かせ方も、職人の個性が出ます。長年使ってもヘタレないような程よい取り付け具合で、仕上げに。
籐の弦を巻いて完成となります。