カスケード利用
2021.04.04
伊勢神宮を参拝した際に、木材と銅とのカスケード利用の共通性を考えました。
先日より、藤原辰史さんの分解の哲学を読んでいて、一緒に旅をしていた影響もあるかと思います。
20年に1回、遷宮で隣に建て替えられる社殿。沢山の建築に関する技術やそれにまつわる技術を次世代に伝えるためにも、大切な儀式。
そして、建て替えの際に今まで使われていた木材は、全国の神社に送られると聞きます。
このように、素材を活かしきる考えが、日本にはありました。
今、私が関わる銅器の世界も、銅はリサイクルし易い材料と言われますが、リサイクルの前に、できるだけカスケード利用できるように考えています。
材料屋さんから買ってきた、四角い材料から丸を切り出します。
その端材を使って、豆皿をつくります。
また、製作工程でも切りくずなどがでますが、それはリサイクルに回し、それらは高岡に運ばれて鋳物として器になると聞きます。
以前の日本では、屑屋さんと呼ばれ、不要物として出されたものを、また使えるようにして、生計を立てているみなさんが居られました。そのお陰で、ゴミも減り、循環がゆっくりとした世界が広がっていたのでしょう。
これを機会に、もう一度、他にも有効に使える方法を考え、実践できるようにしたいと考えます。