日記

ものづくりやワークショップなどの様々な活動、
日々思うことなどを綴っています

大人の職場見学 @渡辺鍛造所さん

2019.03.06

3月の睦月晦日。
新潟市のワインバーピノとグリさんのお祝いの席でお会いした
渡辺鍛造所社長 渡辺嘉治さんの工場へ見学に寄せていただきました。
長岡市に在る渡辺鍛造所さんは、昭和12年よりの創業
当初より、工作機械の部品を製造されていたとのことで
今も、同じく工作機械の部品を製造され続けている歴史のある工場。

鍛造とは、金属に圧力をかけ、鍛え強度を出すための技法で
刀や甲冑などにも、鍛造とゆう方法がとられています。
鋳造とゆう、金属を溶かして流し込む方法は、気泡ができますが、この鍛造ですと、その気泡を潰し、強い部品をつくれるとのこと。
この鍛造機は300トンの力を持ち、何人もの手で部品が作られてゆきます。

こちらの筒状のものが、材料。

このようなリフトを操り、熱しつつ、圧力をかけてゆきます。

精密さが要求される、工作部品の一部。
南極観測隊のキャタピラーなどの部品も作られているとのこと。

こちらは、溶断の設備。
鎚起銅器の道具も、以前は鍛造してつくるものが多かったですが、今ですとこのような溶断の方法で製作することも可能のようです。

様々な、手作りの道具。
やはり、職人の道具は、手作りでその作業にあったものをつくるのが、基本ですね。

こちらは、丸い穴を叩いて六角にした部品。
削るのではなく、叩くことで、何度使っても耐えうるものになるとか。

同じ金属でも、様々な製作方法があります。
鍛造、鋳造、板金、彫金、鍛金などなど。
金属加工の集中する燕三条でも、エアハンマーなどを使い、包丁などをつくる作業は見たことがありましたが、このような大きな鍛造を見たことはありませんでした。
日本各地から注文がくる、渡辺鍛造所さん。
ワインが繋げてくれるご縁が、このように深めさせてもらえることを、とても嬉しく思います。
そして、新しい視点を与えてくれる、学びの時間ともなります。

製法は違っても、職人としての姿勢や空間を拝見し、改めて褌を締め直し、明日からの仕事にかかろうと思います。
この度も、ありがとうございました。